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原 団委員長
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▲1.ボーイスカウトって何? 何?
1.ボーイスカウトって何? 何?
「ねえ、ねえ、山田さん、このまえ近所の人に勧められて、今度うちの太郎をビーバー隊っていう所に入れようと思うんだけど、私、ほんとのところボーイスカウトって一体何なのかよく知らないのよ。何だか、キャンプやハイキングなどのアウトドア活動をやっている団体ってことぐらいは知っているんだけど、詳しいところまではよく分からないのよね。確かお宅のご主人、ボーイスカウトのリーダーやってらっしゃるわよね? 悪いけど、ちょっと聞いてみてくれない ?」
「ええいいわ。今晩にでも聞いてみるね。」
確かに、山田さんのご主人は子どもの頃からボーイスカウト活動を続け、現在は生まれ育った地元でボーイ隊のリーダーをやっていますが、彼女自身はご主人がそこで何をしているのかについては、ほとんど何も知りませんでした。夕食後、さっそくご主人に朝の一件を話し、いろいろ聞いてみました。
「『そーだなあ、ボーイスカウトって何?』っていきなり聞かれても、一言では難しいよ。」
ご主人はちょっと困惑気味に答えました。
「木村さんの奥さんは、ボーイスカウトは、アウトドアの活動をしている団体だって言っていたけど、私はあなたのことをずーっと見て来て、ただそれだけではないと思うのだけど……。実際はどうなの?」
「そこのところは、重要なポイントだね。『ボーイスカウトは、単にアウトドア活動を目的とした団体ではない』ということを、まず、はっきりさせておく必要があるね」。
「やっぱりそうなのね。」
山田さんは嬉しそうに何回かうなずきました。
「確かに、オレたちは、キャンプをしたり、ハイキングに出かけたりアウトドアの活動もしているけど、それは、あくまで、ボーイスカウトの目的を達成させるための『手段』なんだ。」
「うん、わかった。じゃあ聞くけど、そのボーイスカウトの目的って一体何なの?」
ご主人は、昨年の夏休みを利用して参加したリーダーになるための研修所で聞いた話を思い浮かべながら次のように答えました。
「そうだね。ちょっと教科書的な答えになってしまうけれど、ボーイスカウト活動の目的を一言で言うと、『より良い社会人となることを目指した青少年を育成する社会教育運動』なんだよ。」
「え?っ、ボーイスカウトって社会教育なの?!」
山田さんは、ご主人の意外な答えにびっくりしてしまいました。
「ほらほら、これを見てごらん。」
と言って、ご自慢のボーイスカウト関連資料集からパンフレットを差し出しました。そこにはボーイスカウト運動の成り立ちの歴史や運動の理念そして、世界的な活動であることや活動の目的などが分かりやすく書かれていました。
山田さんは、パンフレットに目を通して、ボーイスカウト運動の一端を正しく知ることができて、これが単なるアウトドア集団ではないことをはっきりと確信しました。
「ボーイスカウト活動の特徴は、『行う』ことつまり、体験によって学ぶことなんだ。だから、自然のなかで様々な活動がプログラムされているのさ。」
ご主人は、さらに説明を続けます。
「近頃の子どもたちは、オレたちの時代とは違い、受験勉強や塾通い、お稽古ごとなどに追いまくられて忙しいんだよ。また、近所の子どもたち同士で遊ぶことも少なくなってしまったよね。これでは、たとえ学力や知力が向上しても、社会の一員としての人間にとって大切な、バランスのとれた人格を形成するためには問題があると言わざるをえないと思うんだ。君もそう思わないかい?」
と目を輝かせ力強く語りかけました。
「そうね、うちにはまだ子供がいないけど、夜遅くコンビニで見かける子供たちの姿を見ると何かおかしいなって、とっても気なる。」
山田さんはつぶやきました。
「ボーイスカウトの活動は、年齢の近い子どもたちが仲間として共に、大自然の中で思いっきり楽しく遊びながら、多くのことを自らの心と体で体験して学んでゆくんだ。その過程で、子どもたちは、将来、実社会で必要になる体力や健康そして協調性やコミュニケーション能力といった『生きる力』を身につけていくんだよ。オレたちリーダーは、そういった子どもたちの自発活動の手助けをしているって訳さ。」
山田さんは、ボーイスカウトについて熱く語るご主人に初めて接して、ご主人がただ単に、『好きということだけでボーイスカウトを続けているのではない』ということを初めて実感できました。休日になると、自分を放ってボーイスカウト活動にでかけてしまう不満はまだまだありますが、ご主人がこれほどまでの気持ちでリーダーをやっていることが理解でき、ちょっぴりご主人を見直し、頼もしさを感じました。
「ねえ、ねえ、たしか今度の日曜日は泉の森でハイキングでしょ? 私も一緒に行っていいかしら。ちょっとは役に立てると思うんだけど・・」。
山田さんは照れくさそうに小さな声で聞いてみました。
「えっ?! 何だって?」
しばらくの沈黙の後、
「もっ、もちろんさ!!」。
ご主人はこれ以上ないという笑顔で答えましたが、すぐに真剣な顔でハイキングについての説明を始めました。
「いいかい、今度のハイキングの主目的は、自然観察を通して、自然環境と生態系の関連を子供たちに学習してもらうことなんだ。つまり、人間と自然界の関係を……」。
この日の夜、山田さんの家のリビングでは二人の楽しげな会話が遅くまで続き、いつまでも灯りついていたのは言うまでもありません。
▼2.ボーイスカウト活動について
▼【スカウト出身の主な有名人】
▼3.ボーイスカウトについてのQ&A
▼4.ボーイスカウト大和第6団の組織・運営等
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